術後

術後、呼吸器を付けた母は、しゃべることは可能なんだけど、しゃべる気力が無く、伝えたいことはあるようだが、伝えるだけでヒットポイントがゼロに近い状態になるようで、結局私は病院に泊まることになった。


イスをくっつけて作った簡易ベッドは小さくて、アイフォーンは操作音がしないからよかったなー、とか思ったりして、夜を過ごした。途中起きて、母の代わりに布団をめくってあげたり、室温を調整したりもした。でも、夜中、何度も看護師さんが様子を見に来てくれて、私はそんなにやることもなくて、わりと眠ったりもした。


術後、次の日には歩行訓練があると聞いていた。生よりも死に近そうな状態の母の様子を見て、ほんとかなーとか思っていたら、私が病室を抜けていた間に、ほんとに歩行訓練があったらしい。そのほうが、手術の傷にとっていいそうだ。


最初は、身体を起こすことすら困難だった母は、みるみる回復していき、気づいたら、毎日韓国ドラマを見ていた。あの韓国ドラマ察知能力には脱帽するしかない。番組表なんていらないらしい。


私は、ほぼ毎日病院に顔を出した。途中、二日くらい体調を崩した。