呼ばれかた

先日、なんの気なしに「彼氏が私のことを“肉”って呼ぶんだ」という話をしたところ、そこにいた女性陣が一斉に「酷い! 酷すぎる!」「豚ならまだしも、肉とは物体ではないか!」「あなたはそれに抗議をする権利をもつ!」というような風だったので、私はそんなに酷い目にあっていたのか! と思った。という話を友人にしたところ、「肉はたしかに酷いし、あと、人は呼ばれたら呼ばれたみたいになっていくから、気をつけたほうがいい。このままだと、あなたは本当に肉になってしまう」と言われた。

たとえば、佐藤善男さんと言う人がいて、彼が、「佐藤くん」と呼ばれるのか、それとも「よっちゃん」と呼ばれるのかで、佐藤さんの雰囲気や人となり、キャラクターが、変わってくるものだ、というのが友人の主張であり、私は、そういうことはたしかにあるかもしれない、と納得したのだった。

その一連の話を、問題の張本人である彼にしたところ、「じゃあスレンダーって呼ぶ。おい、スレンダー」という調子だったので、私は彼のそういうところが好きです。たぶん。